トラックや農機、建機に搭載する新たなセンサーの開発に挑む
−サンエーに入社した理由を教えてください。
大学で薄膜技術について研究しており、技術が実際に製品に活かされているサンエーに興味を持ちました。実は大学のゼミの先輩がサンエーに入社していて、サンエーについて話を聞いたんです。先輩が生き生きと働いている姿を見て、自分も過ごしやすい社風なのではないかと感じました。会社説明会のほかに工場見学にも行くことが出来、自分が研究している技術がこう役立っているのだと感じられたので、入社を決めました。
−入社後はどのような部署で働かれてきましたか。
入社後1年間は、技術開発部で色々なことを勉強しました。その後、品質保証部に異動になり、サンエーが販売している様々なタイプのセンサーを知ることができました。品質保証部には5年ほど在籍し、今は尿素水品質センサーの技術を活かした新しい製品開発に携わる、新商品開発部にいます。
−新商品とは、具体的にどのようなものを開発しているのでしょうか。
まだ開発中のため詳しいことは申し上げられませんが、尿素水品質センサーと同様に、トラックや農機、建機に搭載するためのセンサーを開発しています。今カーボンニュートラルへの取り組みが世界中で強化されており、そのような取り組みをサポートするセンサーの開発を当社の技術を駆使し、お客様と一緒に取り組んでいます。
−世界の環境問題の改善に貢献する製品を開発しているのですね。新商品開発部は何名いらっしゃるのですか?
部長を含めて4名です。自分たちで仮説を立てて、実験をして、その結果を踏まえてまた新たな仮説を立てる…といった具合に、毎日実験をしながら開発を進めています。開発はまだ途中ですが、先日サンプルが完成した時は、一旦形になったので嬉しかったです。
−開発はいつの完成を目指して進んでいるのですか。
カーボンニュートラルに関する新しい規制が2028年度までに出る予定と聞いており、それに向けて自動車メーカーや建機業者は既に準備を進めようとしています。現在は既に尿素水品質センサーでお付き合いのあるお客様に、開発している内容をお話ししている段階ですが、徐々にこれから具体的に製品化を検討し始めるようになると思います。
−お客様に技術について話す時に心がけていることはありますか。
開発中なのでネガティブな要素もあるのですが、そこを上手くポジティブに変換できるようには心がけています。今は上司も同行してフォローしてくれているので、1人で上手くプレゼンできるようになりたいです。お客様は尿素水品質センサーのお取引がある方々なので、サンエーの技術力に対しては信頼をしてくださっています。
「世界一の性能を開発する」ため、実験と検証を重ねる日々
−サンエーの社員からかけられた言葉で印象に残っているものはありますか。
開発部門のトップから、センサーの開発を進める時、「世界的に重要なセンサーなので、今後は大企業も参戦してくるかもしれない。そういった企業に勝つためにも、我々は世界一の性能を開発しなければいけない」と言われたことです。改めて世界一の技術力を目指す会社にいるのだなと実感しましたし、そういった意識で新商品と向き合わなければならないと気を引き締めました。
−毎日実験と検証を繰り返し、困難にぶつかった時はどのように乗り越えていますか。
サンエーには様々な技術を知るプロフェッショナルが集まっています。自分の知識が足りなかったとしても、サンエーの社内には必ず知識やアイデアを持っている人がいる。私は品質保証部で多くの商品の部署と繋がりを作れたので、そういったプロフェッショナルに尋ねて行って、相談するように心がけています。サンエーの社員はシャイな方が多いですが、声をかけると今まで積み上げてきた技術とアイデアがたくさん出てきます。だから僕はよく社内を歩き回って、色々な方に声をかけるようにしています。
−仕事をする上で大切にしていることは何でしょうか。
やはり人との繋がりですね。新商品開発は、1人の力では到底進められません。人との繋がりの大事さを実感しています。それに品質保証部にいた時に、色々な方とコミュニケーションを取って仕事を上手く進めている先輩がいたんです。その背中を見て、学んでいったのだと思います。
マネジメント能力を磨き、チームで結果を出す組織づくりを
−プライベートではどのように過ごしていますか。
ゲームやプラモデルをするのが好きです。高校からの友人たちとチャットをしながらゲームをしていると、気分転換になりますね。先日は友人と埼玉県まで旅行に行きました。食べることも好きなので、博多にもつ鍋を食べに行ったり、熊本まで馬刺しを食べにいったりもしています。
−今仕事をしていて課題に感じていることはありますか。
製品のサブリーダーを務めているのですが、これまでは研究に没頭するタイプだったので、スケジュール管理の難しさを感じています。社内でマネジメントをしている先輩方の姿を見て学んでいるところです。今は社内での開発なので多少のスケジュール変動も許されますが、今後お客様から受注したらスケジュールは絶対に動かせなくなるので、それまでにスケジュール管理能力を磨いていきたいです。
−今後の目標について教えてください。
将来的には役職が付いて、よりマネジメント能力が求められると思います。自分の技術力だけでなく、部下たちの能力を引き出し、チームとして結果を出していける人材になっていきたいと思います。