クリヤマホールディングス株式会社の中核事業会社として2024年に再編されたクリヤマR&D株式会社。24年4月にクリヤマジャパン株式会社からクリヤマR&D研究部に配属された村上友彦さん、竹中俊紀さんにお話を伺いました。
床材の用途や環境に合わせた試験データを作成
−入社年度とクリヤマR&Dでの業務内容を教えてください。
村上:2016年度入社です。建機・農機などに使用するゴム製品や樹脂製品などの製品開発に携わっています。
竹中:私は2018年度入社で、陸上競技場の全天候型ゴム製トラックや人工芝、商業施設や駅舎の点字タイル、床材などを担当しています。
−お二人はクリヤマジャパンからクリヤマR&Dに出向されていますが、大学時代に技術系のことを学ばれていたのでしょうか。
村上:大学時代は金属の強度について研究を行っていました。今携わっている製品に金属はあまりないですが、使用する機械や装置は同じものもあるので、大学時代の経験も活きていると思います。
竹中:私は工業高校を出て、大学の機械工学部で金属や電気、プログラミングなどを幅広く学びました。実は高校生の頃からずっと陸上部に打ち込んでおり、陸上関係の仕事を出来ると良いなと思って、クリヤマジャパンに出会いました。
村上:私も中学生の頃に陸上、高校生の頃にバスケットをやっていたので、陸上競技場や体育館の床材を取り扱うクリヤマジャパンを知って面白そうだなと思い、入社を決めました。クリヤマジャパンでは営業部で働くのかなと思っていたのですが、縁があってクリヤマR&Dに配属され、自分の強みを活かしながら働けていると思います。
−どのような仕事をされているか、詳しく教えてください。
竹中:全天候型ゴム製トラックや人工芝、商業施設や駅舎の床材などを担当しています。
例えば床材であれば、建設業法に沿った製品でなければなりませんし、滑りやすいものだと利用者が転倒して怪我に繋がる恐れがあります。お客様の品質要求を満たす製品なのかどうか、試験データ等の裏付けがある方が営業部もお客様へ提案・販売しやすいので、様々な試験を行い、データを提出しています。営業部から依頼が来ることもあれば、こちらから提案することもあります。
村上:私は建機・農機などに使用するゴム製品や樹脂製品などを担当しています。
“製品が兼ね備えている強度をメリットとして打ち出したい”という依頼が営業部からあれば、どのくらいの重さのものをぶつけるのか、何メートル上からぶつけるのかでも全くデータが変わってきます。そういった細かい試験内容部分は、製品の用途や使われる場所をヒアリングしながら提案することが多いです。
竹中:同じ製品でも、冬にはマイナス氷点下になることもある北海道で使われるのと、年中暖かい沖縄で使われるのとでは劣化の進行も異なるので、製品がどのように使われるのかを理解した上で試験を行うことが重要です。
幅広い製品を通して新しい知識が身につく仕事
−どんな瞬間に仕事のやりがいを感じますか。
村上:クリヤマグループは北米や東南アジアなど海外にも拠点があり、海外の部署ともやりとりをするので、グローバルな仕事ができるのは魅力だと思います。
竹中:扱う製品が幅広く、製品によって知らなければいけない知識が多くあります。陸上競技場のトラックであれば陸上競技協会の規定を満たす必要がありますし、人工芝であればサッカー協会の規格を満たさなければなりません。タイルや床材であれば、建設業法や消防法などの知識が求められます。調べるたびに“こんな世界があったのか、こんな決まりがあったのか”と知識が広がっていくことは成長実感にもなりますし、やりがいに感じます。
−仕事をする上で大切にしていることを教えてください。
村上:二重三重に、確認をすると言うことです。製品試験で抜けがあれば大変なことになるので、重箱の隅をつつくぐらいでちょうど良いと思っています。時間がかかっても、1つ1つ確実にやることを心がけています。
竹中:クリヤマR&Dの先輩である皆元さん(開発秘話インタビューに登場)は、コミュニケーション力が高く、お客様と雑談で盛り上がりながら自然と仕事の話に入っていて、お客様からの信頼も厚い方です。信頼関係を築くとお客様から相談を頂いたり、こちらの提案も聞いてもらいやすかったりする姿を見て、私もコミュニケーション力を大事にしたいと思うようになりました。
専門知識がなくても、自分から学ぶ姿勢を持っている人に来てほしい
−クリヤマグループの研修制度について教えてください。
村上:入社時にはクリヤマジャパンの各拠点での研修や、ビジネスマナー研修などがあります。役職に応じてマネジメント研修などもありますし、製品に関する研修や説明会もあります。web研修で誰でもどこでも受けられるので、自分の興味に合わせて受けられるのが嬉しいです。
竹中:自分の業務にどう活かしたいかなど、必要に応じて外部研修も受けられます。私は以前、産業生産設備の機械について学ぶ研修を複数回受講しました。そういった学ぶ環境が整っているので、入社前は知識がなくても大丈夫です。
−クリヤマR&Dにはどのような人が多いですか。
村上:竹中くんは非常に勉強熱心で、クリヤマジャパンの営業部や品質保証部からも頼りにされています。各分野について専門知識を身につけた社員が適材適所にいるのが心強いですね。
竹中:質問もしやすい空気ですよね。みんな出身がバラバラなので、長期休み明けには様々な県のお土産が集まっています(笑)。広島に拠点が移ったのも最近なので、どこのお店が美味しかったとか、どのスーパーが安いとか、情報交換しています。
−どんな人がクリヤマR&Dに向いていると思いますか?
村上:1つの製品を取り扱うにあたって様々な資料を見て勉強しながら試験を行う必要があるので、そういったことに責任を持って取り組める人が良いと思います。
竹中:専門知識がなくても、自分から学ぶ姿勢がある人が向いているのではないでしょうか。興味関心のあることであれば勉強も楽しめると思うので、クリヤマの幅広い製品の中で気になるものを見つけてみて欲しいです。
−最後に、お二人の今後の目標を教えてください。
村上:クリヤマR&Dとして、世界に羽ばたいていく製品を開発したいです。そのためには、まだまだ勉強が必要だと思います。
竹中:入社当初、何もできない自分に先輩たちが丁寧に教えてくれたことで、成長することができました。後輩が入ってきた時には自分も働きやすく、スキルアップできる環境を作れる人になりたいです。