“場所を問わず頼れる人” 原田さんが北米事業拡大の舞台へ
-まずはこれまでの経歴を教えてください。
入社して最初の10年は産業資材、主にプラント事業の営業に携わりました。プラントメーカーや造船所へ出向き、発電所に使われるようなゴムの継ぎ手やホースの受注生産、船舶の床材の工事などを請け負う仕事です。その後は建機・農機向けの営業チームで5年ほど勤務し、今年6月にKOAに着任しました。今年で入社16年目になります。
-今担当されているお仕事はどのようなものですか。
日本でやっていた産業資材の事業を北米でも展開する、というのが今の私の仕事です。クリヤマグループは、北米では主にホースメーカーとして認知されていますが、日本で成長を遂げた産業資材事業を北米市場にも広げるべく今回のプロジェクトがスタートしました。その一環として私が赴任しています。目標は、当社の部品の納入を北米でさらに拡大することです。ホース事業では主に代理店向けの納入が中心ですが、産業資材事業ではユーザーへの納入シェアを増やすことを目指しています。
-赴任のきっかけはどんなものでしたか。
実は海外赴任というのはまったく予想していなかったキャリアでした。出向の打診を受けたときは、「本当に自分でいいのだろうか?」という迷いが正直大きく、出発直前までその葛藤を抱えていました。しかし、やると決めたことは全力でやってきた自負はあり、そうした姿勢を評価していただけたのかなと思います。学生時代はずっとサッカーに打ち込んでいたので、そのスポーツ精神が今の仕事にも活きているような気がします。今もまだ日々模索しながらの生活ですが、海外の仕入れ先やお客様と対等に交渉できるような英語力とスキルを身につけていくことが目標です。
語学力ゼロから始めた北米生活、そのリアルとは?
-実際にアメリカに来て大変なこと、その中で工夫されていることがあれば教えてください。
英語力はほとんどなかったですし、運転など生活文化も違うので初めは戸惑うことばかりでした。周りの方々の力を借りて少しずつ慣れてきたところです。仕事では、対面でのやり取りが難しい場合でも、メールであれば問題なく対応できます。また、日本語を使える日系のお客様が多いことにも助けられました。今は便利なコミュニケーションツールも豊富にありますので、それらを積極的に活用しながら日々努力しています。
-現在の1週間の流れを教えてください。
通常、内勤の場合は8時に出勤し、16時半に退勤です。出張の場合は一度に3~4日続けて行くことが多く、中には1週間かかる時もあります。着任してまだ半年のため、今はまず多くのお客様へ訪問することを大切にしているので、ノースダコタ、カンザス、アトランタ…、州を跨いでたくさん出張しています。1日がかりの移動や国内での時差にもようやく慣れてきたところです。プライベートでは、最近日本人のサッカーチームに入り練習に参加することが楽しみです。趣味のランニングも良いリフレッシュになっています。
-日本チームとの連携などはあるのですか。
はい、こちらの夜7~8時くらいが日本との活動時間が合うタイミングなので、その時間でよく会議をします。仕入れ先が日本にある場合など、こちらだけでは完結しない業務も多いので密に連携するようにしています。
-働き方やチームでのカルチャーの違いがあれば教えてください。
社内のチームは岡田と私、そして現地採用の事務の方が1名です。少人数体制のためオフィス内で文化の違いを感じることは少ないのですが、お客様とやり取りする中では日本と欧米のビジネス感覚の違いを感じることがあります。特に欧米では、日本以上に結果主義が徹底されており、営業では目に見える数字の達成が強く求められます。こういった、成果に対して真摯な姿勢を持つカルチャーにはとても刺激を受けています。
『失敗してもいい』その土壌で挑む未来の仲間たちへ
-入社してもっとも良かったことは何ですか。
何よりも同僚の存在です。年の近い先輩や後輩がたくさんいるので、一緒に楽しく仕事ができること、そしてやりがいや大変さを共有し合えることに心から感謝しています。働く場所が違っても、日本や世界各地にかけがえのない仲間ができたことがとても嬉しいです。
-今後北米で事業を進めていくにあたり、新たに気づいたことや、今後の可能性を感じるポイントはありますか?
まだ模索中ではありますが、日本の商社のビジネス感覚では欧米の文化には十分に馴染み切れないということを少しずつ感じてきています。日本でやってきたことをそのまま展開する、という先入観に頼らず、欧米のカルチャーに合ったビジネスを一から築いていくような初心で臨もうと考えています。
-クリヤマへの入社を考えている方、また、英語力に自信はないけれど海外で仕事をしたいと考えている方へメッセージをお願いします。
クリヤマは「失敗から学び、挑戦をしよう」というマインドを持った企業です。いろいろな事に興味を持ちトライすることを楽しめる人にはとても良い環境なのではないでしょうか。語学力に関しても気負う必要はありません。英語が話せなかった私でも、来てみれば何とかなっているので大丈夫です!困った時は助けてくれる仲間がここにはたくさんいます。まずはやってみたいという気持ちを大切に、チャレンジしてみてください。後に続く方たちの道を作れるよう、私も日々頑張ります!